Fishing Takeo

  クロマグロ
【別 名】アカハチメ、ハチメ、オキメバル
【漢字名】薄目張
【英 名】GOLDEYE ROCKFISH
 ■ 魚形 ・ 生態 ・ 漁場
マグロ類の中では最も胸びれが短く、先端は第2背びれの基部まで達しない。若魚期には腹
部に白い横縞があるが、
成長するに従って不明瞭になり、やがてなくなる。外洋の表〜中層を
群泳しているが、季節によっては沿岸域にも近
づく。魚類、イカ類、小型の甲殻類などを餌とし
ている。日本、世界の温帯〜熱帯海域に分布するが、インド洋や南半
球では少ない。北大西
洋産のものは、別の亜種として区別する研究者もいる。マグロ類中最大になり、全長3m、体重
680kgに達するものもある。
 沿岸に現れる若魚は、定置網、巻網、釣りなどで、外洋にすむ大型魚は、主に延縄で漁獲
される。遠洋漁場で行わ
れる延縄漁法は、枝バリ2000本以上、幹糸の総延長140kmにも及ぶ
大規模なものである。
 ■ 釣り
国内で一般に釣りの対象魚とされるのは、2〜10kgくらいまでの「ヨコワ」、「メジ」などの若魚と
、20〜60kgくらいの
2、3年魚。100kgを超える魚は回遊域が異なることから、トローリングや職
漁の対象とするのが一般的といえる。
10kg未満のメジでは、中〜底層に魚群がいる時は、片天ビン仕掛けの寄せ餌釣りが一般的。
ハネ(水面に追い上げ
た小魚を食べている状態)が確認できる場合には、擬餌バリの曳き釣り
や、キビナゴ、オキアミなどを使ったフカセ釣
りになる。20kg以上の魚はアタリの後、急激に数
百メートルも潜る。これをラインを出してしのぎ、魚が水圧調整する
ために引きが一瞬弱くなる
時をきっかけにやりとりを開始する。
 ■ 料理
マグロ類の中では、本種が最もおいしいとされる。特に脂がのったトロ(脂身)は人気が高く、
脂肪含有量が高くなる冬が旬。また、さっぱりとした味の赤身は、春が旬である。
刺身、塩焼
き、照り焼き、あら煮、ムニエル、マリネなどに向く。

【 マグロソーセージのスープ 】

マグロ類の腹やかまの身は、ソーセージにすると脂気が控えられ、一風違った味が楽しめる。
できあがったソーセージは、サヤインゲン、シイタケ、春雨などとともに中華
スープで煮込み、
塩、コショウで味を調えるとおいしく食べられる。