Fishing Takeo

  ク  エ
【別 名】アオナ、アラ、クエマス、モロコ
【漢字名】九繪
【英 名】LONGTOOTH GROUPER
 ■ 魚形 ・ 生態 ・ 漁場
若魚の体側には、やや不規則で明瞭な6、7本の暗色の横縞があるが、成長に伴って不明瞭
になり、老成魚になると
完全に消失する。成魚は、水深20〜200mの沿岸の岩礁や砂泥底に
単独で生息し、主に魚類を捕食する。産卵期は
春から夏。本州中部の太平洋岸では、夏ごろ
潮だまりなどで全長20mm前後の幼魚が見られる。本州中部以南、東シ
ナ海、台湾、南シナ
海に分布する。最大全長1.5m、体重30kg以上に達する。
延縄や釣りで漁獲されるが、漁獲量は少ない。資源量の減少が懸念されるため、養殖試験が
行われている。
 ■ 釣り
専業漁業者でも、月に数本しか上がらないことがあり、釣りでねらうのはかなり難しい。大物は
30kgを超えるが、釣りの
対象になるのは15〜25kgサイズである。
陸からの投げ込み釣りか、船釣りでねらう。餌はサバ、アジ、イカなどの1匹掛け、イワシならば
2、3尾を房掛けにする。
生き餌の方がよいが、死魚でもよい。いずれにせよ寄せ餌を十分まくこ
とが肝心である。寄せ餌に反応したクエは、底
から徐々に上がってくる。仕掛けを投入したら
底を切って、ハリに掛けた餌で少し誘うようにすると食いもよくなる。
アタリがきたら十分に食い込ませ、次に大きく合わせて、サオを立てたまま強烈な引きに対処
する。大型の取り込みに
は、仲間の協力が必要である。
 ■ 料理
クエはぶつ切りにしておく。土鍋に昆布をしいて水を張り、火にかけ蓋をする。煮立ったら昆布
を出し、あらの部分から鍋に入れる。ハクサイ、ネギ、きのこ類などを入
れ、野菜の上にクエの
身を並べるようにおき、再び蓋をして煮込む。火が通ったら、
ダイコンおろしやもみじおろしなど
を添え、ポン酢で食べる。